糖尿病の合併症のひとつ糖尿病性腎症の原因と治療法

【医師監修】糖尿病の合併症のひとつ糖尿病性腎症の原因と治療法

Supervision糖尿病の合併症
糖尿病性腎症とは

監修医師

監修医師情報

上野内科・糖尿病内科クリニック
院長

上野 尚彦先生

糖尿病性腎症は、糖尿病の方が多く併発するという3大合併症のひとつです。急に症状が現れる・悪化するわけではなく、段階を経て病気が進行していくのが特徴。最悪の場合は人工透析となるので、初期からしっかりと治療に取り組むことが大切です。

糖尿病性腎症の原因と症状

糖尿病性腎症とは、腎臓の機能が損なわれてしまう病気です。

腎臓は、血液中の老廃物を尿として排泄することで、血液をキレイにするという重要な働きがあります。その働きを担っているのが、腎臓にある糸球体。糸球体は細い血管が集まった組織で、老廃物をろ過・排出するという機能があります。

しかし、糖尿病により血液中の血糖値が高い状態が続くと、糸球体の働きが徐々に低下。老廃物をろ過・排出しきれなくなり、腎臓機能が弱まってしまいます。

最終的には、腎臓がまったく働かなくなる腎不全へと発展し、死に至ることもあります。

糖尿病腎症を予防するには

  • 前兆から初期の対策・改善方法

    糖尿病性腎症の症状は、5期に分かれているのが特徴です。

    前兆から初期にあたるのは、第1期(腎症前期)と第2期(早期腎症期)。腎症2期では微量なタンパク尿が認められますが、ほとんど自覚症状はなし。この段階でしっかりと血糖値コントロールができれば、腎症の進行・悪化を防ぐことが可能です。

    治療の基本となるのは、食事療法・運動療法による血糖値と血圧の管理。食事は塩分の摂取量をできるだけ控えつつ、栄養バランスのとれたメニューを心がけます。ウォーキングや水泳など、適度な運動も重要です。

  • 中期の改善方法

    糖尿病性腎症の中期にあたるのは、第3期(顕性腎症期)。腎臓の機能が低下しており、尿中のアルブミン量が増加。血圧もだいぶ高くなって動脈硬化が進み、ますます腎臓機能が低下していきます。この時期の治療は、低蛋白(たんぱく)・低塩分での食事療法と、運動療法による厳しい血糖値および、血圧のコントロールが重要です。2期より積極的に薬物療法がおこなわれます。

    第4期になると腎不全となり、腎症の改善は難しいとされています。医師の指導のもと、前兆~中期までにしっかりと生活習慣を改善し、症状の進行を防ぐことが大切です。

糖尿病性腎症の改善には食事と運動療法が大事

糖尿病性腎症の治療は、症状の進行具合に合わせた食事療法・運動療法が基本となります。前兆~初期の段階であれば、血糖値および血圧のコントロールが重要になってきます。

運動は、長期的な有酸素運動が効果的とされています。どのような運動をどのタイミングで、どれくらいしたらいいかなどを知っておくと、運動を続けやすくなるでしょう。

栄養バランスを整えて、体の中から健康づくりを

糖尿病性腎症は、症状が悪化すると最終的に人工透析が必要となります。しかし、早めに対策をとれば症状の悪化を防ぐことが可能。そのための基本が、食生活の見直しと適度な運動です。

食生活では、指定されたエネルギー摂取量の中で、必要な栄養素をまんべんなく摂ることが大事。不足しがちな成分はサプリメントで補うなどし、しっかりと栄養バランスを整えましょう。

監修医師

ここまでの監修をしてくれたのは

監修医師情報

上野内科・糖尿病内科クリニック
院長

上野尚彦先生


糖尿病改善のために研究されている成分

糖尿病治療の基本は、適切な食習慣と運動習慣を身につけること。とくに食事療法は重要で、カロリーだけでなく栄養バランスを考えて食べることが重要となります。

毎日の食事から十分な栄養素を摂取しづらい場合は、サプリメントを取り入れると◎。あくまでも補助的な役割ですが、栄養バランスをしっかりと整えるための賢い選択肢と言えるでしょう。