リコピンの糖尿病改善効果

糖尿病対策にリコピンがおすすめの理由とは?

血糖値降下作用のあるリコピンを調査

カロテノイドの一つであるリコピン。リコピンには、血糖値を下げ、糖尿病を改善する効果があると言われています。リコピンがどうして血糖値を下げるのか、効率的に摂取する方法は、糖尿病の方が知っておきたいリコピンに関する情報を調べました。

サポニンという成分には、糖尿病の大敵である血糖値を下げる効果があると言われています。サポニンは糖尿病改善に効果があるのか、その効果をリサーチしました。

リコピンとは

トマトといえば赤い野菜ですが、リコピンはこの赤色の色素の主体となっているカロテノイドです。トマトジュースやケチャップなど、生のトマト以外にもトマト加工食品はリコピンによって赤い色をしています。

ヨーロッパには「トマトが赤くなると医者が青くなる」ということわざがありますが、まさにこの通り、リコピンは色素であると同時に、私たちの体に様々な健康作用をもたらす栄養素として注目されています。

リコピンに関する研究が盛んに行われるようになったのは1980年代後半。抗酸化作用やがんなどの予防や抑制効果がある栄養素とされています。[1]

リコピンが糖尿病予防・改善に良い理由

リコピンは、強い抗酸化作用を持つことなどから、糖尿病予防や改善にも効果があると言われています。実際に、糖尿病とリコピンの関係を研究した事例をもとに、リコピンが糖尿病予防や改善に良い理由を見ていきましょう。

血糖値を降下

糖尿病患者18人対象に行われた名古屋文理大学の研究では、毎日1本のトマトジュースを飲んだグループとトマトジュースを飲まなかったグループでは1年後の血中Hb-A1c(ヘモグロビンA1c)値が優位に下がっていたことがわかりました。

血中Hb-A1c値は、ヘモグロビンの中でもブドウ糖と結びついたものです。血糖値と似ている数値なのですが、一番大きな違いは、血糖値は食事や運動などによりすぐに変動するのに対し、血中Hb-A1c値は変動スピードが緩やかで、1ヶ月以上同じ数値が続く点です。血中Hb-A1c値が高いということは、血中のブドウ糖の量が高いことを示します。 そのため、血中Hb-A1c値を測れば、平均的な血糖値が推測できることとなるのです。

リコピン含有トマトジュース飲用群は,血中リコピン濃度が上昇するに伴って HbA1c 値が低下した.トマトジュース飲用群の血中リコピン濃度は,1か月後で0.21μ g/ml,2か月後は0.52μ /ml と上昇を示し,この値はトマトジュース飲用後2週間で血中リコピン濃度が上昇するという Rao23)らの報告と一致する.一方,HbA1c 値は飲用期間を通じてゆるやかに下降を続け,試験開始1年後には,平均で1.3% 低下した.このことから継続して摂取することの重要性が示唆された.HbA1c 値が1% 低下すると,合併症の発症・進展を25% 減少させる24).経口摂取さ

出典:『2 型糖尿病患者の健康管理-血糖値の改善効果に果たすリコピンの役割』芳本ら,名古屋文理大學,2007

つまり、トマトジュースを飲み続けることで、血中Hb-A1c値が低下。ひいては血糖値が低下していることが、上記の研究では明らかになったのです。

まだまだある!リコピンの持つ健康効果

このように、リコピンには糖尿病の方にとっても、とても嬉しい血糖値降下作用があります。実は、リコピンが持つ力はそれだけではなく、他にも様々な健康効果があることがわかっています。 参考までに、リコピンが持つ健康効果には、次のようなものがあります。

  • 抗酸化作用
  • がん予防
  • 動脈硬化予防
  • 骨粗しょう症予防
  • 関節炎予防
  • 美肌・美白

例えば、リコピンが持つ抗酸化作用は、がんや血管系の疾患を予防してくれる作用です。実際に、ヨーッロッパ8か国の男性約13.7万人を対象に行った6年かんの追跡調査では、また、悪玉コレステロールが酸化するのを予防する効果も報告されており、動脈硬化予防にも一役買ってくれる栄養素なのです。

リコピンを効率よく摂取する方法

リコピンは摂取する時間帯を変えることによって、その吸収がより効率的になることも研究で分かり始めています。カゴメ株式会社が2016年に発表した研究では、トマトジュースからのリコピンの吸収効率は、朝に飲んだほうが最も高いことを健康な成人男女を対象に行った実験で明らかになったことを発表しました。

トマトジュース飲用後の血中リコピン濃度の変化量は、摂取後のいずれの時間帯でも朝に飲んだ時の値が最も高く、特に 4 時間後、6 時間後では、昼に飲んだ時と比較して統計学的に有意な差がありました(図1)。また、リコピン吸収量の指標となる応答血中濃度曲線下面積(IAUC)※の変化量を算出したところ、トマトジュースを朝に飲んだ時の値が最も大きく、特に、トマトジュースを昼に飲んだ時と比較すると統計学的有意差が認められました(図2)。以上の結果より、トマトジュースを朝に飲むと体内に吸収されるリコピンの量が多

出典:『朝にトマトジュースを飲むと機能性成分“リコピン”が効率的に吸収されることを“ヒト試験”で確認』カゴメ株式会社ニュースリリース,2016年8月2日

リコピンを効率的に身体に摂取させるなら、是非、朝の時間帯にリコピンを豊富に含むトマトやサプリメントを取り入れてみましょう。

リコピン以外に糖尿病に効果のある成分とは?

上記で説明した通り、血糖値効果作用のあるリコピンは、日々の食生活の中で積極的に 取りたい成分の1つでもあります。しかし、糖尿病に効果があると言われている成分はリコピンのみではありません。 当サイトでは、「酵素」や「ミネラル」といった、糖尿病の改善をするために研究されている成分を多数紹介しています。どれも 毎日の食事で効果が出る量を取ることは難しいかもしれませんが、サプリなどを併用し、バランスよく栄養をとって、糖尿病改善に役立てていきましょう。

糖尿病改善のために研究されている成分を詳しく知る

参考文献

[1]参考:『膜分離トマト・リコピンの食品への応用』和歌山,日本農芸化学会誌,76(7),2006

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