サラシアの糖尿病改善効果

糖尿病対策にサラシアがおすすめな理由とは?

血糖値上昇を抑制するサラシアを調査!

そもそもサラシアとは、スリランカや東南アジアなど熱帯気候の地域に生息するつる性の植物です。中国の中医学やアーユルヴェーダなど古くからサラシアは健康効果のある植物として様々な地域で珍重されていました。特にインドやスリランカでは、幹や根を糖尿病の初期治療に用いられてきたそうです。[1]

サラシアの持つ健康作用で特に注目したいのが、食後の血糖値上昇を抑制してくれる作用です。また、他にも内臓脂肪や脂質異常症の予防、貧血予防、肝機能を守る作用などサラシアの持つパワーは多岐に渡ります。

糖尿病は、血液中のヘモグロビンA1cと血糖値が継続して高くなる病気です。つまり、糖尿病の治療は、この2つの数値をいかに下げるかにポイントがあるということですね。具体的に、ヘモグロビンA1cと血糖値を下げる効果があるとされる成分がいくつかあるのをご存知でしょうか?ここでは、これらの数値を下げ、糖尿病の改善に有効とされる成分を紹介していきます。

サラシアとは

サラシアは、スリランカに自生しているニシキギ科のツル性植物です。スリランカでは根や樹皮を糖尿病予防のためにハーブティーで食す習慣がありました。天然素材のため体にやさしく、急性毒性や副作用も憂慮すべきものは今のところ認められないとされています[2]。 サラシア抽出成分には、さまざまな微量成分が混じり合っていて、穏やかに体に働きかけてくれています。薬の副作用が強い方、化学物質をできるだけ避けたい方にとっても嬉しい成分と言えるのではないでしょうか。

サラシアが糖尿病予防・改善に良い理由

実際に、サラシアがどんな風に私たちの体に作用して糖尿病予防や改善に役立ってくれるのか、作用ごとに具体的に仕組みを見ていきましょう。

血糖値上昇を抑制

サラシアの作用で最も注目すべきなのが、食後の血糖値上昇を抑制してくれる作用。サラシアが食後のラットの血糖値上昇に及ぼす影響を調べた実験では、麦芽糖やショ糖などによる血糖値上昇は抑制されたことがわかったものの、ブドウ糖や乳糖による血糖値上昇は抑制作用を示さなかったそうです。同様の実験を健康なヒトを対象に行ったところ、ショ糖を摂取した後の食後の過血糖を予防する効果が確認されました。

スリランカに自生するニシキギ科 の植物サラシア・レティキュラータ(Salacia reticulata)より得た水抽出物(SRE)の,食後の過血糖に及ぼす作用を,ラットおよびヒトボランティアで検討した。SREはショ糖、麦芽糖およびα化デンプン負荷によるラットの血糖値の上昇を用量依存的に抑制した。しかしながら,ブドウ糖や乳糖による血糖上昇に対しては,抑制作用を示さなかった。シ ョ糖に対する血糖上昇抑制作用は,他の麦芽糖やα化デンプンより強く,ショ糖負荷直前の投与で奏効し,投与量の増加に伴い作用 の持続時間も延長した。〜中略〜さらに,健常人ボランティアにショ糖(50g)を負荷した耐糖能試験において,SREはショ糖負荷5分前200mgの服用で,30分後の血糖値を有意に抑制した。以上の結果より, SREはα-グルコシダーゼおよびα-アミラーゼ阻害作用に基づく過血糖抑制作用を有し, ヒトにおいても少量で食後の過血糖を抑制することが明らかとなり, 糖尿病患者の食事療法に応用できる有望な食品素材であると考えられる。

出典:『スリランカ有用植物サラシア・レティキュラータ (Salacia reticulata) 水抽出物のラットおよびヒトの食後過血糖に及ぼす作用』日本栄養・食糧学会誌,51(5),1998

また、サラシアエキスを配合した牛丼が食後時の血糖値上昇にどのような影響を与えるかを調べた実験では、サラシアエキス配合の牛丼を食べた後60分後、120分後の血糖値上昇が有意に抑制され、さらにインスリン値の上昇も抑制されていたことがわかっています。[3]。 このように、サラシアは血糖値が高めの方の食事にもぜひ活用してみたい成分なのです。

まだまだある!サラシアの持つ健康効果

また、サラシアには血糖値上昇抑制作用以外にも、次のような健康効果が確認されています。

  • 腸内環境の改善[4]
  • メタボ予防・改善[5]
  • 貧血予防[6]
  • 肝臓を守る抗酸化作用[7]

例えば、サラシアを継続して摂取したラットの血液中の中性脂肪濃度(トリグリセリド値)を測定した実験では、明らかに血中中性脂肪濃度が低下したことが確認されました。このことからも、腸管からの中性脂質の吸収をサラシアは抑制してくれているのではないかと考えられています。[5]

サラシア・レティキュラータ水抽出エキス(SE)の継続摂取時の脂質レベルの変動に及ぼす作用を,SE混餌各種飼料を与えたラッ トを用いて検討し,以下の結果を得た。 1)SE混餌標準飼料を3週間与えたラットにおいて,血中トリグリセリド(TG)降下作用が認められた。また,オリーブ油負荷ラットの血中TGの上昇に対しては,抑制作用を示さなかったことから,その作用が腸管からの中性脂質の吸収抑制によるものでないことが明らかになった。 2)SE混餌高ショ糖食を8週間与えたラットでは,血中および肝TGの上昇抑制がみられたが,血中総およびHDL一 コレステロー ル(Cho),肝ChOはわずかに上昇した。 3)高コレステロール食を1週間与えたラツトにおいて,SE(o.o5,o.1%)は血中TGおよびCho値に有意な影響を及ぼさなかったが,肝TGを降下させた。 以上の結果より,SEは継続摂取することによりTG降下作用を示し,その作用は吸収糖質の減少によるTG合成量の減少に基づく可能性が示唆された。

参考:『サラシア・レティキュラータ (Salacia reticula) 水抽出物のラットにおける高脂血症予防作用』下田ら, 日本栄養・食糧学会誌,53(4),2000

また、女性にとって嬉しいのが、サラシアの持つヘモグロビン値の上昇作用です。富士フィルム株式会社が行った実験では、サラシアにカテキンや赤ワインポリフェノールなどの成分を組み合わせて摂取させたところ、被験者のヘモグロビン値の増加が確認されたということです。[6]

もう一つ、忘れてはならないのがサラシアの持つ抗酸化作用です。Fe-NTA(鉄ニトリ三酢酸)を投与したマウスに、サラシアの葉または幹抽出物を投与したところ、肝臓や腎臓、血漿における過酸化脂質レベルが有意に低下。動物の体内で、サラシアが酸化ストレスを軽減し、肝臓や腎臓を抗酸化作用により守ってくれている可能性が明らかになっています。[7]

Fe-NTA投与マウスの血漿の抗酸化能を評価するのに用いた4種の方法で,サラシアの葉および幹の抽出物,さらには比較としてチャの葉の抽出物についてin vitroでの抗酸化力を測定した.〜中略〜いずれの抗酸化作用も,効果の強いほうからチャの葉,サラシアの葉,サラシアの幹の順であり,in vivoの場合と異なりin vitroではサラシアの葉抽出物のほうが幹抽出物よりも強いことがわかった.植物中の抗酸化成分としては,チャのカテキン類のようなポリフェノールがよく知られている20).本研究で用いたサラシアの葉および幹の抽出物中のフェノール含量(没食子酸エチル相当量)は,それぞれ12.3%(w/w)および9.3%(w/w)であり,葉のほうが幹に比較して多い9).したがって,サラシアの葉中のポリフェノールは,in vitroにおいては,その抗酸化作用の一部に寄与しているものと考えられる.

出典:『サラシア属植物(Salacia reticulata)の抗酸化作用』食品衛生学雑誌,56(4),2015

サラシア以外に糖尿病に効果のある成分とは?

サラシアは血糖値上昇を抑制するだけではなく、メタボ予防や腸内環境の改善もしてくれる成分のため、積極的に取っていきたい成分です。それとは別に、「酵素」や「ポリフェノール」といった、糖尿病改善の為に研究されている成分が多数あります。そのため、サラシアだけを取るのではなく、「酵素」や「ポリフェノール」といった他の成分もバランスよくとっていくことをおススメします。

糖尿病改善のために研究されている成分を詳しく知る

参考文献

[1]参考:『サラシア属植物(Salacia reticulata)の抗酸化作用』食品衛生学雑誌,56(4),2015

[2]参考:『ニシキギ科植物サラシア幹抽出エキスの安全性』食品衛生学雑誌,40(3),1999

[3]参考:『サラシア属植物エキス配合牛丼の具による食後血糖上昇抑制効果の検証』梶原ら, Glycative Stress Research 2017; 4 (2): 117-123

[4]参考:『Salacia reticulata のマウス腸管免疫系に対する影響』芳野ら, J. Technology and Education, Vol.21, No.1, 2014

[5]参考:『サラシア・レティキュラータ (Salacia reticula) 水抽出物のラットにおける高脂血症予防作用』下田ら, 日本栄養・食糧学会誌,53(4),2000

[6]参考:富士フィルム株式会社 ヘルスケア未来研究所『サラシアに秘められた驚きのパワー』2018年1月25日確認

[7]参考:『サラシア属植物(Salacia reticulata)の抗酸化作用』食品衛生学雑誌,56(4),2015

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