糖尿病の人は注目!ヨーグルトには血糖値上昇を抑える働きがある

【医師監修】ヨーグルトが血糖値上昇を抑える?糖尿病の基礎知識

Method ヨーグルトは
血糖値を下げる?

ヨーグルトは糖尿病予防に良いと言われています。ここでは、ヨーグルトと血糖値との関係について詳しく解説します。

ヨーグルトが血糖値を下げることを証明する医学的データ

ヨーグルトに血糖値を下げる作用がある、との報告が多くあがっています。以下、2つの研究報告を見てみましょう。

英国・ケンブリッジ大学からの報告

英国・ケンブリッジ大学の研究チームは、男女3,500人の被験者を対象に、ヨーグルトを始めとした低脂肪の乳製品の摂取習慣による糖尿病との関係について調査しました。
11年にわたる追跡調査の結果、糖尿病を発症した人は3,500人中753人。うち、ヨーグルトや低脂肪チーズなどの乳製品を週に4~5回ほど摂る習慣があった被験者群においては、糖尿病の発症リスクが24%低下しました。

ヨーグルトには血糖値を下げる働きがある

米国・ハーバード公衆衛生大学院は、ヨーグルトが2型糖尿病の発症リスクを低下させる根拠について、次のように考察しています。

インスリンが働きやすい環境になる

ヨーグルトにはインスリン受容体の状態を改善させる働きがあるため、分泌されたインスリンの効きが良くなる。

インスリンの分泌を促進させる

消化管ホルモン「GLP-1」はインスリン分泌を刺激するが、ヨーグルトには、この「GLP-1」の分泌を促す働きがある。

「低糖」「無糖」のヨーグルトを選ぶ

ヨーグルトが糖尿病の予防に有意な働きを持つことは、上記の調査実験からも明らかです。ただし、ヨーグルトであれば何でも良い、という訳ではありません。
糖尿病予防、高血糖予防のためには、なるべく加工されていないプレーンなタイプのヨーグルトを摂るようにしましょう。

なるべく加工されていないヨーグルト

ヨーグルトをそのまま食べると、ご存知の通り、少し酸っぱい味がします。この酸味をごまかすために、市販のヨーグルトの多くには砂糖などが配合されています。

しかしながら、これら味が加工されたヨーグルトを食べると、逆に血糖値が上がる恐れがあるので気を付けなければなりません。

糖尿病予防や高血糖予防のためにヨーグルトを選ぶ場合には、糖分を控えたプレーンなタイプの商品を選んでください。「低糖」「無糖」などと記載されたヨーグルトを選ぶようにしましょう。

【参考】生きたまま腸に届かなくても良い

ヨーグルトに含まれている乳酸菌の大半は、胃液の働きにより、そのほとんどが腸に届く前に死滅してしまいます。そのため近年では「生きたまま腸に届く」という趣旨のコピーを冠したヨーグルトが、多数販売されています。

もちろん、生きたまま乳酸菌が腸に届くならば、それに越したことはありません。しかしながら、もし乳酸菌が死滅した状態で腸に届いたとしても、腸内の善玉菌は、その死滅した乳酸菌をエサにして増殖します。

「乳酸菌が死滅してしまうと意味がない」という訳ではないので、誤解のないようにしてください。

食前にヨーグルトを食べるのがおすすめ

管理栄養士である岸村康代氏が発起人となり、今や栄養学会でも注目されている「一般社団法人・大人のダイエット研究所」。団体名はユニークですが、大学教授や理化学研究所の研究員も参加する信頼ある研究機関です。
同研究所は、ヨーグルトの摂取タイミングと血糖値との関係について、非常に興味深い調査結果を報告しました。食後よりも、食前にヨーグルトを摂るほうが、血糖値の上昇を抑える効果が期待できるという内容です。

食後のヨーグルト摂取と食前のヨーグルト摂取を比較

調査では、計20名の男女被験者を以下の4グループに分け、食後の血糖値の変化について分析しました。

  1. ご飯だけを食べるグループ
  2. サラダを食べた後に、ご飯を食べるグループ
  3. ご飯を食べた後に、ヨーグルトを食べるグループ
  4. ヨーグルトを食べた後に、ご飯を食べるグループ

調査によると、食後、もっとも血糖値が上がったグループは「1」。次いで「3」、「2」、「4」という順で血糖値が上がりました。

「2」と「4」については、血糖値のピークは同程度の水準であるものの、時間が経つにつれ「4」のほうが血糖値は低下していきました。

血糖値の上昇を抑えるためには食前にヨーグルトを食べるべき

以上の結果を踏まえ、名古屋大学名誉教授の大澤俊彦氏は次のような趣旨のコメントをしています。

「タンパク質や脂質が含まれているものを食前に食べると、食後の血糖値が抑えられることは以前から知られている。ヨーグルトにもタンパク質や脂質が含まれていることから、消化吸収が緩やかになり血糖値上昇が抑えられたと考えられる」

血糖値の上昇を抑えることを目的にヨーグルトを食べる場合、食後ではなく、食前に摂ることをおすすめします。

糖尿病の症状改善に研究されている成分はコチラ

糖尿病は、血液中のヘモグロビンA1c と血糖値が継続して高くなる病気。つまり、糖尿病の治療は、この2つの数値をいかに下げるかにポイント。

現在、ヘモグロビンA1cと血糖値を下げる効果があるとされる成分や糖尿病の症状改善に研究されている成分があります。糖尿病の改善に有効とされる成分を栄養バランスに加えて、取り入れることをオススメします。

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参考:・一般社団法人・大人のダイエット研究所「食事の最初にヨーグルトを食べる“ヨーグルトファースト”食後血糖値の抑制効果がヒト試験で明らかに」

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