糖尿病予備軍の人にとり入れてほしい栄養学の視点

糖尿病予備軍の人にとり入れてほしい栄養学の知識

糖尿病予備軍の人なら持ちたい栄養学の視点

最近は面倒なカロリー計算が楽になるアプリなども登場し、糖尿病の食事療法はだいぶ楽になりました。外食店やお惣菜店でもカロリー表示をしているところが多く、メニュー選びもしやすい傾向にあります。しかし、カロリー表示がされていない食事や、飲み会といった場合の計算は、とても手間がかかるものです。そこで大事になるのが、「どんな栄養を摂ったのか」「どんな順番で食べたのか」ということ。なぜそれが大切なのかを、糖尿病のための栄養学という観点から解説したいと思います。

糖尿病対策における
栄養学のポイント

<血糖値とHbA1cを下げることが糖尿病対策の基本軸> 糖尿病の食事療法というと「カロリー制限」というイメージがあるかもしれませんが、ただ単にカロリーを抑えればいいというものではありません。栄養バランスの整ったメニューで、必要な栄養素をまんべんなくとる必要があります。また、血糖値が上がらないような順番での食事を心がけたり、血糖値を上昇させにくい食材を選ぶことも重要です。
栄養バランスと食べる順番をしっかりと守れれば、あまり厳密にカロリー計算を考えなくても、食事療法の目的である「血糖値とヘモグロビンA1cの数値を下げる」ことにつながります。
ちなみに、カロリー制限では、食品交換表というものを参考に、食材の栄養素・カロリーを算出。指定カロリー内で、献立を考える必要があります。これは非常に手間がかかって難しいものであり、糖尿病患者の60%がこの食事制限で挫折しているというデータもあるほどです(フィリップス エレクトロニクス ジャパン「食事制限に関する調査」2014年)。

  • 1食事療法が続かない理由
    糖尿病の食事療法におけるカロリー制限の目安は、男性1,600~2,000kcal・女性1,400~1,800kcal。この数値は身体活動量(生活強度)によって異なります。算出方法は以下の通り。
    ・標準体重=身長(m)×身長(m)×22(BMI)
    ・適性エネルギー摂取量=標準体重(kg)×体重1kgあたりの身体活動量(kcal)
    ※生活強度
    ・軽度:デスクワーク・家事など 25~30kcal
    ・中度:立ち仕事・機械の操作など 30~35kcal
    ・重度:力仕事など 35~40 kcal 食事療法では、この適性エネルギーをオーバーしないよう、日々の食事を考えていく必要があります。 糖尿病予防のためのカロリー計算と栄養素の違い
  • 2栄養学について
    糖尿病の食事療法では、カロリー計算のほかにも栄養素の割合を考えなければなりません。栄養素の摂取比率は、「炭水化物:50~60%」「たんぱく質:標準体重1kgあたり1.0~1.2g」「脂質:残りのエネルギー」となっています。 これらを算出するのに必要なのが、「糖尿病食事療法のための栄養交換表」。この本に載っているデータを参考にしながらカロリーと栄養素を計算し、適性エネルギー内でバランスのとれたメニューを考えていきます。 しかし、糖尿病になりやすい40~60代は働き盛りの世代。これだけの計算を毎日するとなると大変な手間となるため、途中で挫折したり、せっかく改善しても継続できないケースが多くなっています。
    国外での糖尿病のための栄養学も知る
  • 3食事療法で気をつけること
    カロリー計算や栄養素の割合など、難しいことを書いてきましたが、シンプルに考えると糖尿病の食事療法のポイントは以下のようになります。
    ・血糖値とヘモグロビンA1cを下げる成分・食べ物を選ぶ
    普段の食事に、血糖値やヘモグロビンA1cを下げる成分をプラスしたり、血糖値の上がりにくい食べ物を選ぶとよいでしょう。血糖値・ヘモグロビンA1cを下げる成分は、きちんと結果が立証されているもの(発酵食品や野菜に含まれる酵素、田七人参、青魚(DHA)、クロムなど)を取り入れると◎。血糖値の上がりにくい食材では、低GI食品を取り入れるのがおすすめです。
    ・食べる順番に気をつける
    食べる順番に気をつけるだけで、血糖値の上昇を抑えることができます。基本は、食物繊維の多い野菜など(サラダ・小鉢・汁物など)から食べはじめ、次にたんぱく質(肉・魚など)、糖質の多い炭水化物(米・パンなど)は最後に食べるようにしましょう。
    ・食後の軽い運動(散歩)などで血糖値の上昇を抑える
    有酸素運動は、血糖値を下げるのに効果的です。毎日続けるなら、手軽な散歩やウォーキングが一番。血糖値は食後30分~1時間ほどでピークになるため、タイミングを合わせて体を動かすようにしましょう。 食事療法で気をつけたい、人工甘味料や添加物について

重要!効率よく消化・吸収を
行うための酵素に注目

食物に含まれているさまざまな栄養素は、体を構成する組織・器官となったり、生命活動に必要なエネルギーへと変換されたりしますが、それらすべての働きに必要なのが酵素。酵素が少ないと食物がうまく分解・合成されず、栄養素が本来の機能を果たせません。

つまり、どんなに多くの栄養素を摂取したとしても、酵素がなければ必要な栄養を効率よく吸収することができないのです。酵素不足が栄養不足につながり、糖尿病をはじめとする、さまざまな病気を引き起こすこともあります。

酵素と補酵素の違いとは

補酵素とは、酵素の働きをサポートする成分のこと。酵素と補酵素は名前こそ似ていますが、まったく違うものです。

酵素には消化酵素・代謝酵素・食物酵素などがありますが(およそ2,000~3,000種類)、ほとんどが単体では機能できないのが特徴。そのような酵素の働きを助け、本来の機能を発揮させるのが補酵素の役割なのです。

補酵素にはさまざまな成分がありますが、代表的なのはビタミン・ミネラル。なかでもビタミンB群は中心的存在で、代謝酵素を機能させるのに欠かせない成分となっています。

糖尿病でも食べられる。
大満足レシピ集

糖尿病の食事というと、「味気ない」というイメージがあるかもしれませんが、ちょっとした調理のコツを覚えておけば、楽しく食事をすることが可能です。和食・洋食・中華・お菓子に分けてレシピを紹介していますので、毎日のメニューの参考にしてみてください。
栄養学から考える糖尿病対策レシピを見る

  • 糖尿病でも大満足!和食の絶品レシピ

    糖尿病の食事療法で推奨されている和食メニュー。カロリー・塩分・糖分のコントロールがしやすいため、糖尿病の食事では和食を中心にすると良いとされています。1食あたり500kcal前後で、満足度の高いメニューを朝食・昼食・夕食後とにまとめていますので、ぜひチェックしておいてください。また、外食における和食メニューの選び方についても必見です。

    和食
  • 糖尿病でも大満足!洋食の絶品レシピ

    脂質や塩分が多くなりやすい洋食メニュー。糖尿病の食事においては避けるべき…と思われがちですが、血糖値の上がりにくい食材・調理法・食べ方を意識することで、洋食メニューもしっかり味わうことができます。糖尿病でも安心の洋食レシピを紹介していますので、毎日の献立のバリエーションに加えてみてください。

    洋食
  • 糖尿病でも大満足!中華の絶品レシピ

    揚げ物・炒め物など、油を使ったメニューが多い中華料理。ごはんや麺料理も多いため、食べられるものは少ないイメージです。しかし、下ごしらえや調理法をちょっと工夫すれば、油を減らしてヘルシーに仕上げることも可能。チャーハン・焼きそば・あんかけといったメニューも楽しめます。外食先でのメニュー選びの注意点についても触れていますので、こちらもぜひ目を通しておいて。

    中華
  • 糖尿病でも食べられる、お菓子について

    甘いお菓子はできるだけ避けるべきですが、ストレスを溜め込まないためには、上手にデザートを楽しむことも大事。市販のお菓子だと食べられるものがあまりないですが、手作りならカロリー・糖質をコントロールできるため、比較的安心して食べることができます。食後に取り入れたい、おすすめの運動も要チェック

    お菓子

ビジネスマンでも出来る糖尿病予防の生活習慣

日々の栄養バランスに気を配っていても、忙しくてなかなか手が回らない…ということもあるでしょう。そんなときは、栄養補助食品であるサプリメントなどを使用して毎日継続することが大切

サプリにのみ頼っていても、糖尿病が改善出来るわけではありませんが、無駄なく栄養が取れるのは嬉しいポイント、無理のない生活習慣の改善を行なうためのポイントを説明します。

糖尿病におすすめの飲み物について

血糖値を下げてくれたり、血糖値の上昇を抑制してくれたりする効果・効能のある飲み物にはコーヒーや緑茶、プーアル茶など様々な種類があります。飽きないよう、いろいろなお茶を飲み分けることもできますから、糖尿病予防にぜひ日頃から取り入れましょう。飲み物であれば、食生活でも気軽に置き換えができますよ。

お酒の飲み過ぎが糖尿病の原因に!

糖尿病と診断されると、基本的に医師からお酒を控えるように指導されます。お酒のアルコール自体には糖質がないものの、ビールや日本酒はカロリーや糖質が高く、アルコールがグリコーゲンの分解を促進してしまうため、できれば避けたい飲み物です。とはいえ、糖尿病予備軍の方でも、きちんと気をつけるべきポイントを押さえて、適度な飲酒量を守ればお酒は絶対にNGというわけではありません。お酒と上手に付き合う方法を知りましょう。

糖質制限食で糖尿病を予防できる!?

パンやご飯、麺類などに多く含まれている糖質は食後の血糖値を高めてしまいます。血糖値の急激な増加を予防し、糖尿病治療や予防に役立てられると近年注目を浴びているのが「糖質制限」です。主食を抜いておかずだけを食べるなど、糖質制限は今日から始められる糖尿病予防。ぜひ、その効果と方法を知り、糖尿病予防に役立てましょう。ただし、インスリン注射や血糖降下剤などを服薬している方は糖質制限食を取り入れる際には、低血糖発作を防ぐためにも、医師に必ず相談しましょう。

糖尿病予防にはヨガがおすすめ!

糖尿病予防の柱の一つが、運動です。普段運動をしない方でも気軽に始められるヨガは、ポーズをとることでストレッチや筋肉を動かし、血流を改善。呼吸法や瞑想などで気持ちもリラックスします。ストレス緩和は血圧上昇を予防したり、暴飲・暴食を抑えたりすることにもつながりますので、糖尿病予防にぜひ、ヨガにチャレンジしてみてはいかがでしょうか。実際に、糖尿病患者を対象にしたヨガの効果を検証する研究では、ヨガが血糖値コントロールに良好な影響を与えていることもわかっています。

糖尿病患者がおかしを食べるには?

糖尿病にもっとも影響を与えるものは、スイーツやジュース類などのお菓子(嗜好品)です。糖尿病の患者さんが血糖コントロールを行う場合、一日の摂取エネルギーにプラスしてお菓子を食べすぎないよう、食べる時間や分量、摂取する糖分の量などをよく考えて口にしなければなりません。夕食以降に間食をする場合は甘くないものを中心に、またゼロカロリーや糖類ゼロなどの表示にも注意しながら、できるだけ血糖値に影響を及ぼさない食品を間食に取り入れるようにしましょう。

糖尿病リスクを高め、治療の妨げになるタバコ

タバコは動脈硬化や脳卒中などのリスクを高めることで有名です。糖尿病予防においても喫煙は、インスリンの働きを妨げ、血糖値を上昇しやすくしてしまいます。タバコを吸うと、糖尿病の発症率が3〜4倍になるという研究も報告されていますから、できるだけ早く禁煙してあなたの健康を守りましょう。予防はもちろんのこと、治療効果を高める上でも、禁煙は必須です。喫煙者はもちろんのこと、周りにタバコを吸う人がいるなら知っておきたい、糖尿病とタバコの関係について解説します。

糖尿病予防につながるツボ

糖尿病予防については、生活習慣が深く関わっているのはもちろんですが、ツボを押してあげることによって血糖値を下げることができ、現在糖尿病予備軍の方でも大いに効果があるものだと考えられています。協力してくれる方がいて、押してもらうことができるのなら、ぜひパートナーの方にも説明をし、理解をしてもらえた上でお願いしてみましょう。もちろんお一人の方でも出来るような場所にツボはありますので、試してみてはいかがでしょうか。

糖尿病予防にお茶は役立つか?

これまで糖尿病とお茶の関係を説明してきましたが、人によっては効果が感じられないと思う方もいるかと思います。自分に合ったお茶を探すことが出来れば効果が感じられるでしょう。様々な種類を一通り試してみて自分自身が継続して飲めそうな美味しいお茶を選ぶのもポイントかもしれませんね。何事も継続は力なりですので、すぐには効果が感じられずもコツコツと積み重ね飲むことによって糖尿病とは無関係な健康なカラダを手に入れましょう。

糖尿病になっても気をつけながら果物を食べてよい

糖尿病と果物の関係性についてはお分かりいただけたかと思います。近年医療関係者の間でも果物は見直されていて、適度な摂取をすることで血糖値を下げる効果がありますので、糖尿病ではないか、又糖尿病に悩まされている方はしっかりと理解をした上で間違いのないように取り入れてみてはいかがでしょうか。毎日の積み重ねが自分自身の健康に繋がっていくのだと思います。ぜひこの記事で学んだことを活かしていただけたらと思います。

野菜を食べて賢く糖尿病を予防・改善する

糖尿病の食事療法の際には、積極的に緑黄色野菜やきのこ類、海藻などの野菜を取り入れることが推奨されています。野菜には満腹感を与えて食べすぎを予防したり、しっかりと咀嚼して飲み込むことで早食いを予防する効果があり、それぞれの野菜には食物繊維が含まれるため、体の老廃物を外に押し流す効果も期待できます。1日あたり350gの野菜を摂ることが推奨されていますので、食べ方や調理法を工夫して、積極的に野菜を取り入れてみてください。

血糖値降下作用があるのかどうか、コーヒーを調査

コーヒーに含まれるカフェインは、1日2杯以上で2型糖尿病の予防効果を示します。またポリフェノールの一種であるクロロゲン酸は食後血糖値の上昇を抑制する効果があります。コーヒーには他にも、インスリン分泌を制御する膵β細胞を保護する作用などもあるとされており、1日あたり3杯以上の飲用が効果的とされています。

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糖尿病を食から考える会について