糖尿病予防や血糖値が気になる方にオススメの飲み物は?

血糖値上昇を防ぎ、血糖値を下げる飲み物を知ろう!

血糖値を下げる
飲み物とは?

血糖値が高い方、糖尿病予備軍や糖尿病と健康診断で言われた方がまず取り組みたいのが血糖値を下げることです。血糖値を下げるためには運動と食事など生活習慣の改善がアプローチとして代表的です。中でも飲み物を変えるのは、とても手軽な血糖値改善の方法です。血糖値を下げるのにいいと言われている飲み物についてご紹介します。血糖値を下げるためには、ジュースではなくお茶やコーヒーなどまず甘くない飲み物を選ぶことが大切です。さらに、血糖値改善効果が報告されている飲み物を積極的に取り入れてみましょう。

コーヒー

カフェインの持つ健康効果などが数多く報告されているコーヒーは、私たちにとっても身近な飲み物です。コーヒーに多く含まれるカフェインには体脂肪を低下させる効果もあると報告されていますし、食後に血糖値を上げるのを防いでくれるという研究も報告されています。

ラットに可溶性小麦澱粉やスクロースとコーヒー豆の抽出物を投与し、その後の血糖値上昇を調べた研究では、コーヒー豆の抽出物を投与しなかったグループと比べて明らに血糖値の上昇が抑えられていたそうです。これは、コーヒーに含まれているクロロゲン酸という成分がα-グルコシダーゼの活性を阻害していることもわかっています。α-グルコシダーゼ阻害をする薬は、食後の高血糖改善薬としても糖尿病治療で用いられていますから、コーヒーがいかに血糖値改善に役立つかがわかります。 [1]

ただし、コーヒーを食後に飲む際には、砂糖やミルクはできる限り入れないようにしましょう!

グアバ茶

熱帯や亜熱帯に自生するグアバの葉から抽出されるグアバ茶は盗塁の分解酵素を阻害し、血糖値の上昇を抑えてくれると言われています。

民間でも古くから糖尿病治療の生薬として使われてきたグアバ。

グアバの血糖値抑制作用を調べた研究では、マウスにグアバ葉から抽出された成分を長期間投与。その結果、正常マウスにおいては血糖値の上昇が抑制されたという結果が報告されています。[2]

また、40歳以上、BMI22以上の中年・肥満傾向にある成人を対象にグアバ茶を飲み血糖値の変化を調べた実験では、グアバ茶を飲んだ場合、食後30分、60分、120分の血糖値はいずれも減少していたことが報告されています。[2]

このように、グアバ茶は食後の血糖値を下げる効果があるお茶として大いに活用したい飲み物です。

古くから糖尿病予防にも活用されてきたグアバ。まだ試したことがないという方は、飲み物のレパートリーに加えてみてはいかがでしょうか?

緑茶・番茶

日本で最も飲まれているお茶の一つとも言える緑茶は、ビタミンも豊富で利尿作用があるとして健康飲料として考えている方も多いのではないでしょうか?

糖尿病の方にとっても、緑茶に含まれている茶エキスは、血糖値を下げる作用があることがわかっています。例えば、高血糖ラットに茶抽出エキスを投与し実験では、1日2回、計5回経口投与した結果、血糖降下作用が認められ、特に番茶で血糖減少率が高かったことが報告されています[3]。

一口に緑茶と言っても番茶から玉露、煎茶など様々な種類がありますが、番茶には特に血糖値を下げる成分の一つ、多糖体が含まれているそうです。

他にもペンシルヴァニア州立大学の農学部の研究チームが行った研究では、緑茶抽出物を糖尿病マウスに投与。その後運動をさせる生活を続けたところ、16週間後にはお腹の脂肪が3割以上、体重も約27パーセントも減少していたそうです。この実験でマウスが摂取した緑茶の量は、人間であれば1日8~10杯程度の量だそうですから、食後や仕事の合間などに飲むようにすれば、8~10杯は楽々クリアできそうですね。[4]

緑茶を飲むなら運動もセットにしてみてはいかがでしょうか?

プーアル茶

緑茶を発酵させたプーアル茶も中国では糖尿病に効くお茶として古くから用いられてきました。プーアル茶は微生物による発酵で出来上がるお茶で紅茶や緑茶と比較して「黒茶」と称されることもあります。プーアル茶にはカフェインが比較的少ないため、カフェインが苦手な方にとっても飲みやすいお茶です。

プーアル茶から抽出された成分をラットに投与した実験では、プーアル茶が血中中性脂肪や血糖値を低下、抗肥満作用があることがわかっています。ダイエットに効くお茶と言われるのも、こうした作用があるからこそ[5]。

また、ラッドでの実験だけではなく、実際に人間の2型糖尿病患者に対して 行った治験もあります。結果としては、平均35%の血糖値減少、実験を 行った患者の40%の人が標準まで下がったとの報告がされているとのこと。 こういった血糖値の減少に関して、なぜ効くのかまだ解明されていないところが 多いプーアル茶。しかし、成熟した茶葉にはサポニンが多く含まれている ことがわかっています。 サポニンには糖尿病の原因ともなる、血糖値やコレステロール値の上昇を 抑える働きを持つ成分で、抗酸化作用も高く、動脈硬化の予防にも効果があるといわれています。

血糖値対策と合わせて、肥満対策もしたい方にはプーアル茶はオススメです。

桑茶

DNJ(1-デオキシノジリマイシン)という特殊な物質を含む桑の葉から抽出された桑茶は、食前に飲むことで食後の血糖値上昇を抑えてくれるお茶であることがわかっています。

桑の葉に含まれているDNJは、ブドウ糖に似た形をしている成分で、ブドウ糖を分解するαグルコシダーゼという酵素がブドウ糖と間違えて結合。そのため、食事から摂取されたブドウ糖が分解されずに血糖値の上昇が抑えられるそうです。[6]

実際に、桑葉と桑白皮それぞれから抽出された成分を糖尿病マウスに投与した実験[7]では、糖尿病マウスは空腹時も接触時も血糖値が低下したことが報告されています。

桑茶はミネラルが豊富に含まれているお茶で、糖尿病予防以外にも高血圧予防や血中脂質の抑制などにもいいと言われています。メタボが気になり始めた方も、ぜひ桑茶を試してみてはいかがでしょうか?

玄米茶

香ばしい香りで人気が高い玄米茶は、カテキンやギャバなどの健康成分が含まれていることが特徴です。

また、ポリフェノールの一種である「オリザノール」も玄米茶の中に含まれており、糖質分解酵素の働きを抑える効果があるため、血糖値の急上昇を抑制するのに役立ちます。

玄米茶をご飯やパンなどの炭水化物と一緒に摂取すれば、体内で急激に糖質が吸収されずに、緩やかに血糖を上昇させていくことができます。

また、ギャバがアドレナリンの分泌を抑制したり、カテキンが血糖値の上昇を抑えたりする効果も同時に期待できるとされています。

玄米と血糖値の関係については、ラットを対象に玄米をでんぷんとともに投与した実験が知られています。

でんぷんと玄米を別に与えたラットよりも、でんぷんと玄米を混合して与えたラットのほうが、インスリン値の上昇が緩やかになるという結果が出ています。

このことから、玄米が血糖値の上昇抑制やインスリンの分泌量の節約に貢献できる可能性が示唆されています。[1]

糖尿病の患者さんは玄米をご飯の代わりに口にするのも有効ですが、普段口にする飲み物も清涼飲料水やジュースではなく、玄米茶のようなお茶に替えることで、より血糖値の上昇を抑制する効果が期待できる可能性があります。

抹茶

抹茶の茶葉には血糖値の急上昇を防ぐ「サポニン」という成分が含まれています。サポニンは植物の多くに含まれている化学成分で、界面活性剤としての役割を持っています。

カテキンやビタミンなどの有用成分に比べてごく微量ではありますが、サポニンは糖を使った実験において、血糖値の上昇抑制作用を示すことが分かっています。

具体的には、胃から腸への糖類の移動に遅延を起こし、小腸内でグルコースの吸収を阻害して、食後の急激な血糖値の上昇を阻害します。[8]

糖尿病の患者さんはいわゆる過血糖状態により、急激に血糖値が上昇することが問題となります。

その点において、サポニンを含む抹茶などを飲み物として一緒に摂り入れることで、糖尿病の悪化につながる食後血糖値の急上昇の予防効果が期待できるということになります。

特定保健用食品

近年新たな健康食品として注目されているものが、「トクホ」の名称でもおなじみの特定保健用食品です。

特定保健用食品にはさまざまな成分や原材料が使用されていますが、食後血糖値の上昇を抑えるとされているものに「難消化デキストリン」と呼ばれる水溶性食物繊維の一種が挙げられます。

水溶性食物繊維は野菜から摂取することもできますが、食事が偏っている時や、一日分の水曜食物繊維を摂取できない場合には、難消化デキストリンを含む特定保健用食品の飲み物を飲むと良いでしょう。

炭水化物と一緒に摂取することで血糖値の上昇を抑える効果があるとされており、炭水化物の量が多い時に有効となります。

ただし、特定保健用食品は効果や効能について、実際の効果よりも強調されて表示されているため、すべての糖尿病患者さんに効果を発揮するとは考えづらく、あくまでも糖尿病の治療を有効に進めていくための補助的食品として考える必要があるでしょう。

特定保健用食品は自己管理に対する意識や血糖コントロールへの意欲も高めてくれるので、それが血糖値に良い影響を与えていると考えられます。

実際に、トクホを利用している糖尿病患者さんのうち、食事療法の効果を高める目的でトクホを利用している人の55%が、食事療法に良好な成果を見出していると回答しています。

つまり、普段の食生活を見直す際に、トクホは効果的ということです。糖尿病の改善を直接目指すものではなくても、食事療法の補助に役立つものとして取り入れていけば、血糖コントロールにも役立つのではないでしょうか。[9]

飲み物と合わせて生活習慣の改善も!

ここまで、血糖値を下げるために効果があるとされている飲み物をご紹介してきました。 それぞれの血糖値抑制作用の原理は少しずつ異なりますが、飽きのこないよう、いろいろな飲み物を気分や食事に合わせて上手に取り入れてみるといいでしょう。

また、飲み物だけでなく、普段の食事内容や運動習慣も糖尿病予防や改善にはとても大切です。飲み物だけでなく、糖尿病改善のためにいいとされる栄養成分などもサプリメントや食事から取り入れながら、健康的な生活を目指してみましょう。

参考文献

[1]参考:『ラットにおける食後の血糖値に及ぼすコーヒー豆の熱水抽出物の影響』栄養学雑誌,62(2),2004

[2]参考:『グアバ葉熱水抽出物のdb/dbマウスにおける抗糖尿病効果及びヒト飲用試験における食後血糖値上昇抑制効果』日本農芸化学会誌 72(8), 923-931, 1998

[3]参考:『日本茶の血糖降下作用成分に関する研究』薬学雑誌,108(10), 1988

[4]参考:『Voluntary exercise and green tea enhance the expression of genes related to energy utilization and attenuate metabolic syndrome in high fat fed mice』Molecular Nutrition & Food Research, Volume 58,Issue 5,May 2014

[5]参考:『黒茶―微生物発酵を取り入れた茶』日本食品科学工学会誌,51(7),2004

[6]参考:全薬工業株式会社HP『桑葉に血糖値抑制効果が!』(2018年1月30日確認)

[7]参考:『桑葉及び桑白皮エキスによるストレプトゾトシン糖尿病マウスの血糖下降効果と作用機序』薬学雑誌,115(6),1995

[8]出典:薬用食物の糖尿病予防成分 医食同源の観点から:化学と生物vol.40 No.3 2002

[9]出典:糖尿病患者における特定保健用食品の利用と食事療法への効果:日本糖尿病学会誌第54巻第11号

当サイトのご利用にあたって

当サイト(糖尿病の末路 初期症状から末期症状まで、危険な合併症の解説と改善・対策・予防ガイド)は、私たち「糖尿病を食から考える会」が運営する、糖尿病に関する情報をわかりやすくまとめたサイトです。当サイトには、できるかぎり最新の、信頼性の高い情報を掲載する心掛けております。ただし、その内容の正確性・安全性について完全に保証できるものではありません。掲載情報の活用については自己責任でお願いいたします。万が一、当サイトの情報によって何らかの損害が発生した場合には、各種専門機関にご相談ください。

糖尿病を食から考える会について