食事の食べ方で糖尿病予防ができる!?

食事の食べ方で糖尿病予防

血糖値の急上昇を避けるための
食べ方

2型糖尿病の発症リスクを高めてしまう原因には、血糖値を下げためのホルモン(インスリン)が十分に働かないインスリン抵抗性が生活習慣などで高まってしまうことが挙げられます。2型糖尿病にならないためには、食生活の改善と合わせて、食事の取り方にも注意したいところです。具体的な食べ方のコツとともに、どうしてそれが糖尿病の初期症状の予防につながるのかをご紹介しましょう。

食べ方ポイント1:野菜から食べる

まず簡単にできる食べ方のコツが、「食べる順番療法」です。野菜から食べると食後の血糖値上昇が抑制され、動脈硬化や糖尿病を予防。血糖コントロールを良好に保つことができるのです。

実際に、食事の食べ方を「野菜、主菜(タンパク質)、主食(炭水化物)」の順に食事をした場合と「主食、主菜、野菜」の順に摂取した場合の血糖変動を調べた実験では、炭水化物から摂取した日のほうが、食後の血糖値が上昇しただけでなく、その後の低血糖を引き起こしていたそうです。逆に、野菜から食べた日は血糖変動幅が減少。食後の血糖値においては100〜150mg/dlもの違いが見られたことが報告されています。

炭水化物から摂取した日は、毎食後の血糖値のピークが 3 食とも 300 mg/dl を超え、特に朝食後の血糖値は 360 mg/dl まで上昇した。また昼食前、夜間に低血糖をおこし、血糖変動幅が大きかった。ところが、同じ患者が野菜から摂取すると、食後血糖値が 100 から 150mg/dl も下がり、血糖変動幅も大きく減少した。健常者においても同様の結果が認められた。以上の結果から、同じ栄養量の食事を摂取しても食品の摂取順序を野菜から摂取に変えるだけで食後高血糖が改善し、24 時間の血糖変動幅を縮小することができた。

出典:「野菜から食べる 「食べる順番」 の効果」今井,野菜情報,2013[PDF]

同様の研究は、他の研究でも報告されています。医療現場でも糖尿病の食事指導で、食事のカロリーだけでなく、食べる順番も大切であると指導するところが増えています。ぜひ食事をする際には「野菜から」を心がけましょう。

野菜から食べると血糖コントロールが良好になる理由

なぜ、野菜から先に食べるだけで、血糖値上昇を抑制することができるのでしょうか?

その理由は、野菜に含まれている食物繊維です。食物繊維が、食べ物に含まれている糖質の分解や体内吸収をゆっくりにし、血糖値が急激に上昇することを抑制するだけでなく、インスリン分泌の節約効果ももたらしてくれるためではないかと考えられています。

本研究では先に野菜を摂取することにより,野菜に含まれる食物繊維が糖質の分解,吸収に遅延をもたらし,その結果食後血糖値の上昇抑制とインスリン分泌の節約効果につながったと考えられる7).また十分に咀嚼することにより,食物繊維が細分化され糖質の拡散速度がより遅延したことが一因と考えられる.金本らは健常者を対象に同様の実験を行い,食後血糖上昇が抑制されたと報告している.

出典:「糖尿病患者における食品の摂取順序による食後血糖上昇抑制効果」糖尿病, 2010[PDF]

食べ方ポイント2:よく噛んで食べる

もう一つ、糖尿病予防のための食べ方として心がけてみたいのが「よく噛む」ということです。

普段、自分が食事で何回噛んでいるのか、噛む時間はどのくらいか、といったことは意識したことがない方がほとんどかもしれません。噛む回数は個人差も大きいですが、咀嚼回数が多いということは、ゆっくり少量ずつ食べられていると考えられます。

ゆっくりよく噛んで食事をすると、食後血糖値の急激な上昇が抑制され、糖尿病や糖尿病の様々な合併症を予防することができます。

また、よく噛むことで満腹中枢も刺激され、食べ過ぎを防ぐことができます。そうすることによって、肥満や食べ過ぎで糖尿病リスクを高めることが避けられるのです。

本研究では先に野菜を摂取することにより,野菜に含まれる食物繊維が糖質の分解,吸収に遅延をもたらし,その結果食後血糖値の上昇抑制とインスリン分泌の節約効果につながったと考えられる7).また十分に咀嚼することにより,食物繊維が細分化され糖質の拡散速度がより遅延したことが一因と考えられる.金本らは健常者を対象に同様の実験を行い,食後血糖上昇が抑制されたと報告している.

出典:「食事療法」日本病態栄養学会誌, 2006 [PDF]

なぜよく噛むと血糖値上昇が抑制されるの?

よく噛むことが糖尿病予防につながる理由の一つが、食事のスピードを噛むことでより「ゆっくり」にすることができるという点です。食べる早さと肥満度を調べた研究では、朝食にかける時間が15分未満の人は、BMIが普通〜肥満の割合が多く、血中トリグリセリドの平均値も高い傾向にあったことがわかっています。[1]

食事スピードがゆっくりになれば、自然と食べ過ぎが抑制され、肥満を防げると考えられます。満腹中枢が刺激されるのは、食事を始めてから約20分かかると言われています。満腹中枢が刺激される前に、あまり噛まずに早食いをしてしまえば、満腹サインを体が感じる前に知らず知らずのうちに食べ過ぎてしまうことは想像に難くありません。

せっかくの美味しいご飯。早食いするのでは食事を十分に楽しめませんし、肥満にもつながるなどいいことはありません。ぜひよく噛んで、ゆっくりと食事を楽しんでみましょう。

食べ方だけではなく、栄養にも気を付けよう

食べ方1つ気を付けるだけで、糖尿病の予防・改善に繋がります。そのため、毎日の食事の中で、食べ方を意識してみるのをお勧めします。
また、食べ方だけではなく、栄養素に関しても目を向けてみましょう。現在糖尿病改善の為に研究されている成分は多くあります。当サイトでも「酵素」や「サポニン」といった成分を紹介しておりますので、日々の食事に取り入れてみてはいかがでしょうか?

参考文献

[1]参考文献: 「「食べる速さと早さ」 が及ぼす身体と食生活への影響」山下,2013[PDF]

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