血糖値と水分の関係について

水分を取って糖尿病を予防・改善する

血糖値と水分の関係

血糖値と水分の関係

血糖値が高く、糖尿病予備軍もしくは初期症状と診断されている方は、高血糖状態であるために喉が渇くことがあります。

高血糖状態で喉が渇く理由としては、腎臓が血液中に含まれるブドウ糖を水分と一緒に排出しようと働くために、尿量と排泄の回数が増え、それによって体内から水分が抜けていくためで、喉が乾いている時点で体は脱水症状に陥っています。[1]

高血糖状態を改善し正常に血糖コントロールを続けていれば、急激に尿量が増えたり、激しい喉の乾きを生じる心配はありませんが、高血糖状態を放置していると水分をたくさん摂るようになります。

しかし、水分を摂ったからといって高血糖状態が予防・改善できるわけではなく、結果として尿量だけが多くなり、体から水分が減ることでまた喉が渇くといった悪循環へと陥ってしまいます。

健康な人の体は、必要な水分しか欲することはなく、急激に喉が渇く場合というのは何らかの理由によって体の外に水分が出ていくときに限られます。

例えば運動や入浴、発汗などによって大量の水分が外に出ていくと、糖尿病に関係なく誰でも水分を摂りたくなりますが、これは正常な状態です。

しかし、糖尿の初期症状を含め、血糖値が高い状態であると、腎臓がブドウ糖を外に出そうと働くため水分も一緒に出ていってしまい、正常な状態よりも喉が渇きやすくなります。

高血糖状態と診断されたら、喉の乾きに注意しながら、血糖値を正常な状態で維持できるよう食生活に注意が必要です。

高血糖の状態を正常に戻すことができれば、腎臓の働きもゆるやかになるため、喉が渇いて水やお茶を大量に飲む必要がなくなります。

ただし、水分補給の代わりとして糖分の含まれている飲み物を飲むと、血糖値が上がってしまい逆効果となってしまいます。

熱中症の予防などに効果的なスポーツドリンクには大量の砂糖が含まれているものがあり、それらを一気に飲むと血糖値が急上昇してしまいます。[2]

急激に血糖値が上がる分、腎臓に負担をかけ、さらに尿量が増加し、体内から減った水分を取り戻そうとしてさらに喉が渇いてしまうため、糖質の含まれている飲みものは避けるようにしましょう。[3]

効率のいい水分補給の仕方

糖尿病の方や予備軍の方が水分補給をする際には、血糖コントロールと組み合わせるのが一般的です。

一見難しいようにも思えますが、できるだけ血糖値を上げないように摂取する糖質の量を制限し、それに合わせて適度にミネラルウォーターやお茶などを飲むようにします。(腎臓に負担がかかると懸念される場合は軟水を使います)

基本的には十分な水分摂取を心がけるようにしますが、高血糖状態を脱してから水分補給を行うのがベストです。

例えばご飯やパン、スイーツなどの甘いものを食べながら水分補給をすると、脱水状態が継続するおそれがありますので、糖質の摂取については意識的にコントロールするようにしましょう。

風邪などの感染症や胃腸が弱っている場合、またストレスがかかっているときには、血糖コントロールが一時的に乱れるため、高血糖状態が持続することがあります。

このような状態の時には特に脱水が起きやすく、水分を欲することがありますので、医師に確認のうえ、適切な水分補給を心がけるようにしてください。

また、夏などの暑い時期や汗をかく場所での活動、仕事、作業などには熱中症の予防のために水分補給が必須となります。

血糖の状態に関わらず、汗などを通して体から水分が抜けていくような状況下では、こまめに水を補給するようにしましょう。

糖尿病の人が水分補給で気を付ける点

糖尿病の人は間食などを好む傾向があるといわれていますが、特にジュースや栄養ドリンク、スポーツドリンクなどには注意が必要です。

朝、朝食がわりに飲むスムージーに果物を使う場合も、果糖が含まれているために、血糖値の上昇を招く可能性があります。

すでに糖尿病の初期症状と診断されている人や、血糖値が上がりやすい方は、果糖にも要注意。ジュースではなくお茶や水などを意識的に摂取するようにしましょう。

糖尿病予備軍の方や糖尿病の患者さんは、交感神経の障害によって体の調節機能が正常な状態よりも低下しています。そのため、体温調節の乱れから熱中症にもかかりやすいといわれています。

夏の熱中症予防にはこまめな水分補給摂取が重要ですが、スポーツドリンクを飲むと、ドリンク中の糖分によって血糖値が上昇してしまいます。

カロリーゼロのスポーツ飲料についても同様に、たくさん飲むことで血糖値の上昇を招いてしまうため、水と交互に飲むなど、工夫することが大切です。[3]

コンビニやスーパー、自販機などで市販されているスポーツドリンクには多量の砂糖が使われていますので、粉末タイプのスポーツドリンクを購入して、多めの水に溶かし、薄めた状態で飲用すると、急激な血糖値の上昇を抑えることができます。

ただし水分補給のたびにスポーツドリンクを使うのは要注意。基本的には、血糖コントロールに影響を及ぼさない水やミネラルウォーター、お茶などを中心にし、糖質を避けた食生活を心がけるようにしてください。[3]

水分補給に適した飲み物

水分補給に適した飲みものとしては、水(水道水)やミネラルウォーター、お茶類などが理想的です。

熱中症対策のために一時的にスポーツドリンクを使うこともできますが、そればかりになると血糖コントロールに悪影響を及ぼすため、基本は水やお茶が良いでしょう。

コーヒーはカフェインによる利尿作用があるため、水分補給には適していません。また、アルコールなどは糖質が含まれていなくてもアルコールによる利尿作用があるため、やはり水分補給には不向きとなっています。[4]

栄養ドリンクについても、1本あたりの量は少なくても、たくさんの糖分が含まれている場合があります。

「高血糖状態から喉の渇きを引き起こす」という基本を押さえつつ、水分の摂取に栄養ドリンクを使うのは避けるようにしましょう。

運動時など、体から汗が急激に出ていく場合にスポーツドリンクを飲むことは問題ありませんが、血糖値が常に高い方の場合は、スポーツドリンクを水で薄めるなどして、血糖値を急激に上げない工夫が必要となります。[3]

まとめ

糖尿病予備軍もしくは糖尿病と診断されている方は、普段の食生活の中で糖質を極力摂らないようにする、血糖コントロールが重要となります。

血糖コントロールを行わずにいると、常に血糖値が高いままとなり、そのために腎臓に負担をかけ、体から多量の水分が抜けていってしまうため、常に喉が渇くような状態が続きます。

ここで水分補給に砂糖の入った飲みものを飲むと、さらに状態が悪化し、いつまでも喉が渇いたままという悪循環へと陥ってしまいますので、水やお茶を基本に据えながら、うまく水分調節を行うことがポイントになります。[2]

血糖コントロールをしっかりと続けていきながら、こまめに水分を体に足していくようにしましょう。

熱中症の予防や改善についても同様に、糖分が使われていないものを選ぶようにしてください。

食べ方だけではなく、栄養にも気を付けよう

血糖コントロールには生活習慣の改善や運動療法、たっぷりと睡眠をとることなど、さまざまな工夫が必要です。

なかでも血糖値に直結する食生活については、もっとも意識しておきたいポイント。特に口の渇きがいちじるしい糖尿病の方については、血糖値の上昇につながる飲みものは避けましょう。[3]

また、糖質制限にプラスして、バランスのいい食事を心がけることも血糖コントロールに効果的です。

糖尿病に効果が高いといわれている酵素やサポニンなどの成分にも注目し、体に必要な栄養素を十分に摂りながら、食事のバランスに注意をしていくようにしましょう。

[1]参考:(PDF)「健康のため水を飲もう」推進委員会:健康のため水を飲もう講座[PDF]
[2]参考:e-ヘルスネット:嗜好飲料(アルコール飲料を除く)
[3]参考:(PDF)合併症:糖尿病情報センター-国立国際医療研究センター[PDF]
[4]参考: (PDF)日本薬局学会学術総会:糖尿病患者における水分補給方法に関する理解度調査[PDF]

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