もずくの血糖値・糖尿病に対する効果
もずくといえば、日本で販売されているもののほとんどが大きな沖縄産である食材です。もずくスープも人気ですし、ちょっとした一品としてもずく酢を取り入れている方も多いのではないでしょうか。
そのもずくの血糖値を下げるのに役立ってくれるとなれば見逃せません。これは、モズクに含まれている水溶性食物繊維「フコイダン」の働きによるものです。 フコイダンには糖の吸収を穏やかにする働きがあり、血糖値の上昇が抑制されます。
昆布にもフコイダンが含まれているのですが、もずくに含まれているフコイダンの量は昆布の5倍ということもあり、効率的にフコイダンを摂取できるのです。 更に、フコイダンの硫酸基にピロリ菌が結合する傾向があることから、ピロリ菌を除去するのにも役立ってくれる成分だといえるでしょう。
マウスを用いた実験では、フコイダンを投与すると同時に投与されたグルコースの吸収が阻害され、血糖値の上昇が抑制されたとの結果が出ています。
肥満体型になると血糖値のコントロールも難しくなるとされていますが、フコイダンはコレステロールや中性脂肪を低減させる作用もあるので、様々な働きにより血糖値を下げるのに役立ってくれるでしょう[1]。
もずくを摂取する時に気をつけたいこと
おいしいからつい食べ過ぎてしまう方も多いもずくではありますが、食べ過ぎには注意しておく必要があります。というのも、モズクなどの海藻類にはヨウ素と呼ばれるものが豊富に含まれているからです。
ヨウ素は甲状腺ホルモンの主原料でもあり、摂取しすぎた場合には甲状腺肥大や甲状腺ホルモンの異常といったトラブルが発生してしまう恐れがあります。
例えばもずく酢は、1パック80gとした場合に約1.2mgのヨウ素が含まれているのですが、一日の成人摂取量の上限は3mgです。3パック入りの商品が多いので、これを一日で食べ尽くしてしまった場合には摂取量オーバーになります。
食べれば食べるほど体に良いというわけではないので、少量ずつ継続して取り入れてみましょう。
おすすめのもずくレシピ
もずくといえばもずく酢が簡単ですが、飽きてしまいますよね。そこで、おすすめレシピをご紹介します。
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レシピその1:もずくの味噌汁
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もずく…100g
豆腐…1丁
油揚げ…1~2枚
味噌…大さじ3
顆粒だし…3グラム
水…600cc
ほか、お好みの具材
<作り方>
1.豆腐を1.5センチ角に切る
2.油揚げはざるに入れて両面に熱湯をかけて油抜きしておく
3.油揚げを縦半分に切り、幅1cm程度に切る
4.沸騰したお湯に顆粒だしと豆腐、油揚げを入れて1分ほど煮る
5.もずく、味噌を入れてさっと煮たら完成
普段作っているお味噌汁の具としてもずくを入れるのもおすすめです。豆腐や油揚げのほか、ワカメやキノコ類などを入れてもおいしいので、お好きな具材で試してみてくださいね。
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レシピその2:もずくのサンラータン
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もずく酢…2パック(1個80グラム)
水…400ミリリットル
お好みの具材(豚肉・しいたけ・白菜・えのきなど)
中華スープの素…小さじ2
醤油…小さじ1
片栗粉…小さじ2/3
卵…2個
<作り方>
1.鍋に水、お好みの具材、中華スープの素をいれて中火で2分ほど煮る
2.もやしが少しクタっとしたらもずく酢と醤油を加え、中火で1分ほど煮る
3.火をとめてから小さじ2(分量外)の水で溶いた片栗粉を入れて混ぜる
4.火をつけてクツクツしてきたら溶き卵を回し入れ、軽くひとまぜして火を止める
5.器に盛りつけたらお好みでラー油や小口ネギをトッピングして完成
酸っぱいものはあまり得意ではないから、もずく酢は苦手…という方もいるかもしれません。
ですが、サンラータンならば食べられる方も多いはず。もずく酢の酢を活かして作るサンラータンレシピです。
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レシピその3:もずくの豚肉・卵炒め
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生もずく…100グラム
豚薄切り肉…100グラム
卵…2個
醤油…大さじ1
酒…小さじ2
塩・コショウ…少々
ゴマ油…大さじ1
<作り方>
1.食べやすい大きさに豚肉を切り、酒・塩少々(分量外)ともみ込んで下味をつける
2.ボウルに卵を溶きほぐし、食べやすい大きさに切ったもずくを入れる
3.醤油・酒・塩・コショウを入れてまぜる
4.ゴマ油で豚肉を炒め、火が通ったらフライパンの端に寄せておく
5.空いているところに3を入れて半熟状になるまで火を通し、4とまぜたら完成
甘みが欲しい場合は少量の砂糖を入れるのも良いのですが、糖質の摂取について考えるとできれば控えておきたいところ。この場合は、自然派甘味料であるラカントSを使うと血糖値に影響されることなく、甘みをプラスすることができます。
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糖尿病予防のためにも日頃の食生活にもずくを上手に取り入れよう

もずくが持っている血糖値を下げる効果などについてご紹介しました。
レシピについても解説したので、ぜひとも挑戦してみてくださいね。
もちろん、手軽に食べられるもずく酢を選択するのも良いのですが、毎日継続するとどうしても飽きやすいので自分にとって続けやすい方法で取り入れていくことが大切です。
また、その他の栄養や血糖値を下げる方法についても積極的に実践してみましょう。こちらで詳しくご紹介しているので、役立ててみてください。
参考文献
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