糖尿病治療でも用いられ始めているヨガ

ヨガで糖尿病予防をしましょう

糖尿病治療でも用いられ始めている
ヨガ

有酸素運動と組み合わせればさらに効果的!?

2型糖尿病患者にヨガが与える影響に関する研究は、世界各国で行われています。例えば、2017年に発表されたインドの研究では、2型糖尿病を合併する心臓病患者が有酸素運動とヨガを合わせて行ったところ、精神的ストレスや身体的ストレスが軽減。心血管疾患が原因の死亡率や罹患率が低下する可能性がある結果が示されたそうです[1]。

ヨガの効果

糖尿病の初期症状および糖尿病から予防するのに重要なのは、食事療法と運動療法です。運動療法の一つとして取り組むのがオススメのヨガは、運動する際に呼吸により心身のリラックスが狙える療法です。ゆっくりと息を吸い、体内の二酸化炭素量を増やすと、自律神経の中で副交感神経が活性化し気持ちがリラックスします。同時に、体をゆっくりと動かすため、血液循環も促され、心地よい疲労感を感じることができるのです。

2012年に発表されたインドの研究では、2型糖尿病患者をヨガをするグループとしないグループに分け、毎朝60分ほどのヨガをすることが血糖値や血圧にどのような効果があるかを調べています。

ヨーガの効果も複合的である.身体,心,気,スピリチュアリティなどへ統合的なアプローチをし,健康と安寧状態を得ることを目的として,広くアーサナ,プラーナーヤーマ,ディヤーナなどをとり入れた包括的に体系付けられたものであり(図2),リラクセーションが深められ身心一如への気づきを促す作用を持つ.またヨーガは精神生理,神経内分泌,自律神経機能に影響することから心身症や精神関連疾患の一部にも有効であると考えられ,近年では,伝統的なヨーガを医学や心理学に役立てようとするヨーガ療法の研究と実践が進められている.

出典:「統合医療のエビデンス―アロマセラピーとヨーガに焦点をあてて」看護学雑誌, 2008

また、ヨガにもいろいろなやり方があります。例えば、笑いヨガという笑いとヨガを組み合わせた療法では、実際に高齢の糖尿病患者の方がリラックスしながら有酸素運動に取り組み、身体の健康感や喜びを得ているという報告や、ストレス軽減が癌の抑制や免疫系の回復につながることが期待されるとする報告も挙がっています。

元気な高齢糖尿病患者さんが増加している.元気の源を聞いてみると,「やりたいことがあるので健康でいたい」という主旨の発言が多い.そんな人の特徴は,肥満がない,よく運動しており筋肉が柔らかい,自己管理を楽しんでいることである.心理テストでも糖尿病特有の感情的負担が少なく,QOLも高い.糖尿病を理解し,自然に受け入れ,むしろ糖尿病を利用して健康作りをしているかのようにみえる. 糖尿病の良好な管理の継続が,健康寿命の基礎と思われる.〜中略〜健康感のある人は,自分の身体に興味をもち,血糖や血圧,体重や歩数をモニタリングし毎日の生活を自己管理している.身体の健康感が喜びに通じているようにも感じる.いずれにしろ,ストレスのない生活は考えられず,避けられないストレスをどう受け止め,どう解決するかが問題である.

出典:「糖尿病患者における 「笑いヨガ」―QOL の高い健康寿命の延伸をめざして」糖尿病診療マスター, 2013

ヨガには、いろいろなポーズがあり、体の状態や体力などに合わせてカスタマイズできる点も大きな魅力です。ヨガのポーズをとりながら呼吸を整え、瞑想なども取り入れることで心身両方にアプローチしてみましょう。瞑想を定期的に行うと血圧や血中脂質の低下が見られることなどもわかっています。

先ほどヨガの効果の項でご紹介した、ヨガを行うことで血糖値改善が見られたインドの研究では、次のようなヨガのポーズを中心に19のポーズを用いたヨガを35分間。呼吸法を10分間、瞑想を10分間。加えてエクササイズの前後に5分間リラクゼーションの時間を設けていました。

下にご紹介するポーズはご自宅でもできるポーズですから、毎朝のヨガ習慣に加えてみてはいかがでしょうか?

山のポーズ

お腹に力を入れて引き締めながら背筋を伸ばし、まっすぐ立つ

木のポーズ

片足をもう片足の太ももまで上げた状態でバランスをとる。左右繰り返す。

バッタのポーズ

うつ伏せになり、片足ずつ上げる。また、両脚を上げる。

牛の顔のポーズ

横座になり、手を背中で組んでゆっくりと深呼吸をする。

ヨガをする際に気をつけたいポイント

ヨガは呼吸をコントロールする運動と言われるくらい、呼吸を意識することが大切です。

また、瞑想もストレスを緩和し、糖尿病予防にも効果がありますから、是非セットで取り組むようにしましょう。また、突然無理なポーズをとることは体にも負担をかけます。無理のない範囲で、ご自身が心地よいと感じるポーズを選びましょう。

ヨガと食事療法をセットで取り組もう!

糖尿病予防にヨガはもちろん大切ですが、食事療法も必ずセットで取り組むことが大切です。ヨガはストレスを緩和し、筋肉のストレッチやトレーニングで血流を良くするなどの効果はありますが、決して消費カロリーが高いわけではありません。ヨガをしているから(運動をしているから)食事をたくさん摂っても大丈夫と、慢心せずに、きちんと血糖値を上げない食生活を実践していきましょう。
また、現在「酵素」や「サポニン」といった、糖尿病改善の為に研究されている成分が多数あります。そういった成分を毎日の食事の中に取り入れたり、サプリメントのような健康食品で摂取するのもおススメです。

参考文献

[1]参考文献: 「Yoga and Aerobic Exercise Together May Improve Heart-Disease Risk Factors」The American College of Cardiology,2017

[2]参考:「Effect of 3-Month Yoga on Oxidative Stress in Type 2 Diabetes With or Without Complications: A controlled clinical trial」Diabetes Care October 2011 vol. 34 no. 10

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