なぜ、糖尿病予備軍の中には痩せていく人がいるのか
糖尿病予備軍の人が全員太っているというわけではありません。糖尿病のリスクが高まるにつれて どんどん痩せてしまう人がいます。高血糖が要因で、身体に悪影響を与えるのです。 糖が細胞に行きわたらなければ、細胞レベルで食事を摂っていないことと同じです。 細胞は、糖を摂取できなくなると、脂肪やタンパク質をエネルギー源として使い始めます。 ですので、脂肪が分解され、体重減少につながっていくのです。中には喜ばしく感じる人もいるかもしれませんが、 病的に痩せていくので、健康的であるとはいえません。
痩せ型の糖尿病予備軍が健康的に太っていくためには
痩せ型の糖尿病予備軍が健康的に太っていくために、気を付けるべきことは2つ。
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- 血糖値を上げないこと
- 中性脂肪を増やすこと
上記2点を徹底していくだけで、体重を健康的に増やしていくことができます。 最も健全なのは、食品交換表を見て栄養バランスの考え方および 1日の総エネルギーの節約を理解していくこと。 自分の基準となるエネルギーを認識して食品単位を換算し、 1食分の必要単位数を確認していく必要があります。
そして、1食分の栄養配分を考えて、自分のための献立を考えていくことがいいでしょう。 ですが、中には料理をするのが億劫であったり、そもそもカロリーや単位計算が面倒であったりという人がいるでしょう。 そんな人たちにおすすめしたいのが、果物の摂取です。 果物の糖分、果糖のブドウ糖に変わる分が、全体の10%しかブドウ糖に変化せず、ほとんどが中性脂肪に変わります。 しかも、ほとんどが肝臓で代謝されていくのでインスリンを要しません。ですので、血糖値の上昇を抑えられるためおすすめなのです。
血糖値を上げず、太りやすい果物を食べましょう。GI値とカロリーで判断していくのがいいでしょう。 GI値とは、食べた食品が体内で糖に変わる血糖値が上がっていくスピードを計った数値です。 数値が低ければ低いほど、徐々に吸収されていくので血糖値の急上昇を抑えられる指標です。 ですので、低GI値かつ、カロリーは高い果物を選んでいくようにしましょう。 おすすめは、りんごやバナナ、梨、いちごなどです。 ちなみに、食べる果物が皮も食べられるものであるならば、栄養素が豊富に含まれているので 皮ごと食べるのがおすすめです。
健康的に太るための目標適正値とは
糖尿病予備軍の方の場合、血糖値を適正範囲に収めながら、体重を適正値まで増やしていく必要があります。計画のない食生活は血糖値が上がり、身体に悪影響を及ぼします。ですので、血糖値の目標値と適正体重の目標値を知るところからはじめていく必要があります。
血糖値の目標値
糖尿病の診断に使用される、血糖値の基準値は以下の通りです。
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- 空腹時の血糖値が110mg/dl未満
- 正常
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- 空腹時の血糖値が100~125mg/dl
- 糖尿病予備軍
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- 空腹時の血糖値が126mg/dl以上
- 糖尿病の疑い
糖尿病予備軍の場合は、生活習慣の改善が必要です。日常的に運動を取り入れる、食習慣に気をつけるなど、積極的に改善していきましょう。
標準体重の調べ方
下記の計算式に自分の身長とBMI(体重と身長から肥満度を示す指数)の基準値である22.0から算出していきます。
標準体重(kg)=(身長(cm)×身長(cm))×22÷10,000
参考文献
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