痛風と糖尿病の併発の危険性

【医師監修】糖尿病と併発しやすい痛風の原因と症状

Supervision糖尿病と痛風の関係性

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上野内科・糖尿病内科クリニック
院長

上野 尚彦先生

糖尿病と痛風の関係性

痛風とは、血液中の尿酸値が高い状態「高尿酸血症」をそのまま放置しておくことで、起こる発作のこと。かつて痛風は「ぜいたく病」と言われていましたが、実際にはもともと遺伝的になりやすい人が、食習慣やストレスなどをキッカケに発症する病気です。

痛風発作の起きる高尿酸血症は、血液中の尿酸値が高くなる病気です。一方、糖尿病は、血液中の血糖値が高くなる病気です。

高くなる数値は違いますが、それぞれの病気を発症する原因は、生活習慣にあります。過食や偏食、運動不足、肥満、ストレスなど、まさに原因は同じものなのです。

実際に糖尿病の人は、尿酸値も高い傾向にあります。とくに男性に発症しやすい病気なので、血糖値が高い場合は痛風にも注意した方がよいでしょう。

痛風の病状

痛風は、血液中にある尿酸が原因で起こります。血液中の尿酸量が一定以上の数値になると、関節に尿酸の結晶が溜まりやすくなります。

しかし、結晶が蓄積しているだけでは痛風にはなりません。ここに、栄養不足・肥満・ストレス・疲労といった要素が加わると、関節にくっついていた結晶が剥がれ落ち、痛みとなって現れるのです。

痛みが現れる部分は、足の親指の付け根が圧倒的に多いのが特徴(全体の約7割)。その他にも、足首・ヒザ・くるぶし・足の甲・かかと・手首・ヒジなどにも発生することがあります。

痛みは非常に強く、患部が赤く腫れあがるのが特徴。なかには前兆(ピリピリ・チクチクとした痛み、違和感など)を感じる人もいますが、いきなり痛みに襲われるケースがほとんどです。

痛風の末路

突然の激痛に襲われる痛風ですが、発作は1週間程度で治まってしまうのが特徴。その後はまったく痛みを感じなくなるため、そのまま治療せずに放置してしまう人も少なくありません。

しかし、痛風は糖尿病と同じく、放置したあとの合併症が恐ろしい病気。症状が一時的に治まっても、半年~1年ごとに発作を繰り返すこととなり、その間隔も年々短く・症状も悪化していきます。

痛風の合併症として挙げられるのは、動脈硬化・腎臓障害・尿路結石など。糖尿病を患っている場合は、とくに動脈硬化が進みやすくなり、脳血管障害や心臓病(狭心症・心筋梗塞など)といった重篤な疾病を引き起こすこともあります。

今は症状がないから大丈夫…などと油断せず、糖尿病・痛風ともに早期の治療を心がけてください。

痛風・糖尿病ともに、治療法は食事と運動療法

痛風も糖尿病も、治療方法は基本的に同じ。どちらも食事療法と運動療法をメインとし、血糖値と尿酸値のコントロールを行います。

どちらの病気も糖尿病の初期症状に自覚症状はありませんが、定期的に検査を行い・適切な治療を継続することが、最善の策と言えるでしょう。

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上野内科・糖尿病内科クリニック
院長

上野尚彦先生

【高尿酸血症について】

高尿酸血症は痛風の原因となる病気です。内臓脂肪の蓄積によって高尿酸血症はもたらされます。わたしたちの体は内臓脂肪が蓄積されると、脂肪細胞で異変がおきます。脂肪細胞から多くの遊離脂肪酸が分泌されるのです。遊離脂肪酸は血液によって肝臓に運ばれます。そうするとプリン体が多く消費されます。プリン体が多く消費されると、尿酸という老廃物ができるのです。尿酸の値は血液検査で計ることができます。7mg/dl以上の数値だと高尿酸血症です。(厚生労働省 e-ヘルスネット「高尿酸血症」)高尿酸血症は痛風の他、尿路結石の原因ともなります。現在の日本には高尿酸血症は500万人以上いるとされています。その数は痛風患者の10倍で、痛風の予備軍ともいえるのです。高尿酸血症の7割がメタボリックシンドロームではないかといわれています。

【痛風になる原因】

高尿酸血症からどのように痛風になるのでしょうか?高尿酸血症になると、結晶化した尿酸が足先や関節、耳たぶに溜まっていきます。そうすると、尿酸が溜まった場所で炎症がおきます。炎症にともなう痛みは激痛です。このようにして痛風発作がおきます。ちなみに腎臓にも尿酸が溜まっていきます。この時結石化した尿酸が溜まっていくのです。その結石となった尿酸が移動します。そうすると、移動した尿管や膀胱で激痛を発します。そのようにして尿路結石がおこるのです。尿酸値を知ることは内臓脂肪の蓄積状況を知る助けになります。尿酸値の値が高く、血圧や血糖値など他の数値も悪い場合は何かの病気を引き起こす可能性があります。しかし尿酸値だけが高く、他の数値はそれほどでもない場合は生活習慣を改善することで尿酸値が下がる可能性もあるのです。高尿酸血症は女性に比べ男性の方がなりやすいです。これは女性ホルモンが尿酸値を抑制するからだと考えられています。ですから女性も閉経後は高尿酸血症になる可能性が高まります。高尿酸血症を予防するにはどうすればよいでしょうか?それは食事とアルコールの全体量を減らすことです。アルコールは尿酸を増加させ、尿酸の排泄を阻害する働きもあります。(厚生労働省 e-ヘルスネット「アルコールと痛風」)食事の内容も脂肪やプリン体の多い食物を避けるようにするといいでしょう。ウニ、白子、レバー、モツ、魚卵などはプリン体が多い食物です。プリン体が多い食物の代わりに野菜を多めに取り、水分をこまめに補給しましょう。また有酸素運動を取り入れることで尿酸値を下げることができます。

【糖尿病になる原因】

糖尿病はインスリンがうまく機能しないために血液中のブドウ糖(血糖)が多い状態の病気です。インスリンは膵臓のランゲルハンス島のβ細胞で作られており、血糖をコントロールする役目があります。

国立国際医療研究センター 糖尿病情報センター「糖尿病ってなに?」

糖尿病を放置しておくと、血管が損傷し、心臓病や腎臓病、失明、足の壊疽といった糖尿病の慢性合併症をおこす可能性が高いです。インスリンがうまく機能しない理由は主に2つ考えられます。1つはインスリン自体が不足するパターンです。これは膵臓の機能が落ちているためにおこっています。もう1つのパターンは、インスリン自体は十分な量があるのに機能していないというパターンです。このパターンでインスリンがうまく機能しない原因としては肥満や運動不足が考えられます。

痛風の予防・改善には、栄養バランスのとれた食事が大事

痛風を予防・改善するには、栄養バランスの整った食事が大事。栄養に偏りがあると、せっかく摂取した成分をうまく活用できず、症状の改善が見られなくなってしまうのです。

食事からすべての栄養素を過不足なく摂取するのが理想的ですが、不足しやすい栄養素があれば、サプリメントを利用してバランスを整えていくと良いでしょう。

糖尿病の症状改善に研究されている成分はコチラ

糖尿病は、血液中のヘモグロビンA1c と血糖値が継続して高くなる病気。つまり、糖尿病の治療は、この2 つの数値をいかに下げるかにポイント。

現在、ヘモグロビンA1c と血糖値を下げる効果があるとされる成分や糖尿病の症状改善に研究されている成分があります。糖尿病の改善に有効とされる成分を栄養バランスに加えて、取り入れることをオススメします。

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