糖尿病で性欲が落ち、EDになる理由

【医師監修】糖尿病によって性欲が落ちる・EDになるって本当?

Supervision性欲の減退・EDは糖尿病が原因かも

監修医師

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上野内科・糖尿病内科クリニック
院長

上野 尚彦先生

性欲が最近落ちてきた、EDの症状が見られる…といった場合、その原因は糖尿病である可能性があります。なぜ糖尿病で性欲減退・EDになるのか、その理由と対処法についてまとめてみました。

糖尿病による性欲減退はなぜ起きる?

  • 症状

    糖尿病の場合、性欲がなくなったり、男性の場合ED(勃起不全)になったりと、性生活に支障をきたすことがあります。とくに、性欲減退・EDは男性の糖尿病患者に多く見られる症状で、EDになる確率は、通常の人よりも数倍高いと言われています。
  • 原因

    糖尿病になると、疲れやすく体力がなくなるため、性生活のほうまで体がもたなくなるばかりか、神経障害により脳への反応が鈍くなります。性的興奮が脳に伝わりづらくなるため、人によっては、性欲について興味を示さなくなることもあるようです。

    また、血液の粘性が増す糖尿病は、血行不良になりやすい状態です。男性器にはスポンジ状の海綿体があり、ここに血液が送り込まれることで勃起が発生。しかし、血行が悪いと海綿体へ十分な血液が送られなくなり、EDとなってしまうのです。

    EDは心の病からもなるとも言われており、性生活に興味が持てなくなることで、悪循環のように発生する恐れもあるようです。
  • 末路

    糖尿病が進行すると、血管だけでなく、神経にも悪影響が及びます(糖尿病性神経障害)。

    糖尿病性神経障害は、手足の先まで伸びる末梢神経だけでなく、自律神経も悪影響を与えます。この自律神経がうまく機能しなくなると、精神的に不安定な状態となり、性欲が落ちてしまうのです。

    性欲に関しては人それぞれではありますが、性生活をともにするパートナーがいる場合、自分だけの問題ではありません。パートナーへ迷惑がかかるという負い目を感じ、さらに症状が悪化する可能性もあります。

    性欲がなくなる・勃起不全になることで、男性としての自信をなくし、気持ち的にも落ち込んでしまっては、糖尿病の治療にも支障をきたします。
  • 対策

    糖尿病によるEDの治療は薬物療法が基本であり、使用できるのはバイアグラ・レビトラ・シアリスの3種。しかし、糖尿病の罹患期間が長くなればなるほど、薬物の効果が出にくくなるため、早めの受診・治療が重要となります。

    薬物療法はEDの改善に効果的ですが、糖尿病治療の基本である血糖値コントロールも欠かせません。血糖値のコントロール状態がよい患者の方が、薬の効きも出やすいと言われています。栄養バランスを考えた食事療法と、適度な運動療法を継続し、血糖値の状態を良好に保つ努力をしましょう。

    また、EDは精神的なものが原因となっている可能性も高いため、あまり気にしすぎないことも大事。パートナーがいるなら、病気のことをしっかりと相談し、精神的な負担をできるだけ軽くするようにしましょう。
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上野内科・糖尿病内科クリニック
院長

上野尚彦先生


栄養バランスを整えることで機能の改善を目指そう

糖尿病による性欲減退・EDを改善するには、まず原因となっている糖尿病の治療が第一。食事療法・運動療法で血糖値をコントロールしつつ、ED治療を進めていきましょう。

健康な心身づくりのベースとなるのは、やはり栄養バランスのとれた食事。体に必要な栄養がしっかりと行き渡れば、血流やホルモン分泌といった機能も徐々に正常化。性欲減退・EDといったトラブルも、少しずつですが改善していくはずです。

食事から十分に栄養を摂取できない…という場合は、サプリメントを利用してみては?つい、性欲アップ成分ばかりに目が行きがちですが、糖尿病改善のために研究されている成分が摂れるものを選んだ方が良いでしょう。