糖尿病の症状、のどの渇きの原因

【医師監修】のどの渇きや口の中のネバネバは、糖尿病のサインかも

Supervision異常な「のどの渇き」は糖尿病のサインかも

監修医師

監修医師情報

上野内科・糖尿病内科クリニック
院長

上野 尚彦先生

ここでは、糖尿病の症状のひとつである、「のどの渇き」についてまとめています。通常ののどの渇きとの違いや、症状が現れた際の対処法についてもチェックしておいてください。

糖尿病による「のどの渇き」とは

症状

日常的にのどが渇くのは必然ですが、糖尿病の症状としての「のどの渇き」とは様子が違います。

糖尿病の場合は、普通の状態でものどの渇きを感じ、いくら水分を摂っても渇きが癒えません。就寝時でも、のどの渇きで中途覚醒してしまい、水分を摂取。その結果、尿の量が増えてトイレに頻繁に行くようになるのも特徴です。なかには、口の中に粘り気を感じるという方もいます。

原因

糖尿病とは、体がブドウ糖を吸収しきれなくなり、血液中の血糖値が異常に高くなってしまう病気です。血糖値があるところまで高くなると、高くなった分が尿中に漏れ出します。その時に体内の水分も出ていくため尿が生成され、その量が多いと脱水になり口渇感が発生します。

水分を多く摂ると、当然ですが尿の量が増えます。尿の量が増えると、脳は体が「水分不足、脱水状態である」と判断し、水分補給をするよう指令を伝達。通常、体が必要とする水分は腎臓で再吸収されて体に戻ってくるのですが、糖尿病で血液の浸透圧が高まっていると、必要な水分まで排出されてしまうため、飲んでも飲んでものどが渇くという状態が続くのです。

多飲には個人差がありますが、1日3~4リットルの水分を摂取している場合、糖尿病の疑いもあると考えて良いでしょう。

末路
のどの渇きで問題なのは、血糖値の上昇による脱水状態に、脳が異常に反応してしまうことです。
糖尿病が進行すると、寝ている時にでものどの渇きを感じ、起きてしまうほどです。そして、水分を摂りすぎ→トイレの回数が増え→また水分を摂る…という悪循環に陥っていきます。

のどの渇きのせいで不眠になることもありますし、水分の摂りすぎは腎臓に負担をかけることにもなります。水を多く飲みすぎることによる「水中毒」になる恐れもあるため、早めの対処が必要です。
対策

のどの渇きが我慢できないときには、無理をせずに水分を摂りましょう。しかし、その際は、必ず水を飲むようにします。

ここで、スポーツドリンクなどの糖分を含むものを飲んでしまうと、さらに血糖値が上がり、のどの渇きが悪化します。水分補給に適した飲み物は、水・麦茶・ほうじ茶・そば茶など。冷たいと血行が悪くなってしまうため、常温もしくはホットで飲むようにしましょう。

1回の水分補給量ですが、コップ1杯程度(200~250ml)が目安。1回にこれ以上飲んでも、体は吸収してくれません。飲むタイミングは、起床後・食前・入浴の前後。食事中や食後に水分を摂取すると、消化機能が低下するので要注意です(水で胃酸が希釈されるため)。

適切な対処で血糖値をコントロールできるようになると、自然にのどの渇きはおさまってきます。ただし、のどの渇きだけで糖尿病のレベルをはかるのは難しいため、早めに一度検査をし、医師の指導の下できちんと治療をした方が良いでしょう。

監修医師

ここまでの監修をしてくれたのは

監修医師情報

上野内科・糖尿病内科クリニック
院長

上野尚彦先生

糖尿病と口渇のメカニズム

糖尿病の初期段階ではほとんど自覚症状がありませんが、そこから症状が進んでいくと喉が渇いたり、口の中が渇くといった状態が起こりやすくなります。これは血糖値が上昇し、高血糖状態となっているため、血糖値を下げようとして体が水分を求めるためです。

口渇状態になると水分を求め、トイレに立つ回数が増えます。また尿の量も多くなり(多尿)、夜間や就寝中など体を休ませる時間にトイレに行く回数も増えます。

血糖値が高い状態で、ブドウ糖と水分が尿として排出されると、体内の水分量が不足してさらに喉の渇きが激しくなります。 血糖値が高いままの状態では、喉の渇きが収まることはなく、常に飲みものを飲んで尿として排出し、また飲みものを飲むという悪循環が生じます。トイレの回数も増えるため、生活に支障をきたす場合も少なくありません。

また、体内にインスリンが不足することで起こる「糖尿病ケトアシドーシス」と呼ばれる症状も口渇をともないます。 糖尿病ケトアシドーシスはインスリンの不足によってブドウ糖が正しく利用できなくなり、高血糖状態とそれにともなう脱水・口渇・多飲が持続する症状です。

2型糖尿病の場合は、清涼飲料水など糖分を含む飲料を飲み続けた際にこの症状が起こることがあり、ペットボトル症候群という呼び名でも知られています。

糖尿病による口渇の対処方法

糖尿病による口渇は血糖値の高い状態を収めることで改善します。また、普段から食事療法や運動療法を行ったり、薬による薬物治療で血糖をコントロールすれば、症状は回復に向かいます。

糖尿病ケトアシドーシスの場合は急性の症状であるため、緊急の治療を必要とします。点滴で水分を取り入れながら脱水症状を改善し、インスリンを投与して血糖値を下げていきます。

糖尿病による口渇の注意点

口渇が起きると飲みものを口にしたくなりますが、ここで水分を補うためにスポーツドリンクなどを飲むと、飲みものの中に含まれている砂糖などがかえって血糖値を上げてしまい、喉の渇きが収まらない場合があります。

ペットボトル症候群のように、血糖値が急激に上昇して口渇を生じる場合もあるため、普段から血糖値の数値をチェックしながら、口にする飲みものにも注意が必要です。

野菜不足を野菜ジュースで補ったり、コーヒーに砂糖やミルクを足すことも血糖コントロールの妨げになってしまうので、ミネラルウォーターや無糖のお茶などを活用するようにしましょう。

参考文献

日本糖尿病協会 糖尿病Q&A

糖尿病情報センター 糖尿病の急性合併症のはなし

糖尿病サイト 糖尿病と脱水

糖尿病の症状改善に研究されている成分はコチラ

糖尿病は、血液中のヘモグロビンA1c と血糖値が継続して高くなる病気。つまり、糖尿病の治療は、この2 つの数値をいかに下げるかにポイント。

現在、ヘモグロビンA1c と血糖値を下げる効果があるとされる成分や糖尿病の症状改善に研究されている成分があります。糖尿病の改善に有効とされる成分を栄養バランスに加えて、取り入れることをオススメします。

糖尿病改善のために研究されている成分を詳しく知る

当サイトのご利用にあたって

当サイト(糖尿病の末路 初期症状から末期症状まで、危険な合併症の解説と改善・対策・予防ガイド)は、私たち「糖尿病を食から考える会」が運営する、糖尿病に関する情報をわかりやすくまとめたサイトです。当サイトには、できるかぎり最新の、信頼性の高い情報を掲載する心掛けております。ただし、その内容の正確性・安全性について完全に保証できるものではありません。掲載情報の活用については自己責任でお願いいたします。万が一、当サイトの情報によって何らかの損害が発生した場合には、各種専門機関にご相談ください。

糖尿病を食から考える会について